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PMHF規格第3式の導出 |
安全機構フォールトによるVSGの場合のPMHF計算
DPFにはもう1パターンが存在します。それがMのフォールトがSMにより抑止されているものの、SMフォールトが引き続いて起こる場合です(表63.1のCase 2)。
この状態がレイテントになるのかならないのかが曖昧です。PMHF式では次に示すようにVSGとなる場合に含まれているので、PMHFの観点ではレイテントとなると考えられますが、一方でLFMではこの状態は計算に入っていません。規格に自己矛盾が見られます。
PMHF規格第3式では、

それでは「故障の順番が無関係な場合」とはどういうことでしょうか?実は前稿で求めたのが、最初のフォールトはどうあれ、主機能MのフォールトによるVSG確率でした(表63.1のCase 1及びCase 4)。従って、「故障の順番が無関係」とは、両方(全て)の条件の場合を意味し、次に必要なのはSMのフォールトによるVSG確率です(表63.1のCase 2及びCase 3)。とはいえSMの単一フォールトでVSGとはならないので、SMフォールトはDPF確率のみを考えます(表63.1のCase 2)。
マルコフ状態遷移図でのLAT1→DPF
従って、SMによるVSG(DPF)の微小不稼働確率は、 qSM,DPF(t)dt=Pr{LAT1 at t∩SM down in (t,t+dt]}= と求められ、平均PUDを計算すれば、 ¯φSM,DPF≈12KM,FMC,RFλMλSM[(1−KSM,FMC,MPF)Tlifetime+KSM,FMC,MPFτSM] となるため、(63.1)と加え合わせれば、順番によらない式(というか、MまたはSMによりVSGとなる確率式) MPMHF≈(1−KM,FMC,RF)λM+KM,FMC,RFλMλSM[(1−KSM,FMC,MPF)Tlifetime+KSM,FMC,MPFτSM]=λM,RF+λM,DPF(λSM,DPF,latTlifetime+λSM,DPF,detτSM) が求められます。
前稿と同様、車両寿命の項と比べて定期検査時間による項が十分小さく無視できる場合、つまりλSM,DPF,latTlifetime≫λSM,DPF,detτSMの場合、(65.3)は MPMHF≈λM,RF+λM,DPFλSM,DPF,latTlifetime となり、PMHF規格第3式の

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