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Pongと強化学習 (107) |
コードの続きの説明です。
このコードブロックは、訓練されたモデルの状態(パラメータ)を保存するための処理を行っています。ここでは、条件に基づいてモデルをファイルシステムに保存し、保存が完了したことを確認するメッセージを表示しています。これにより、後でモデルを再利用したり、さらなる評価を行ったりすることが可能になります。
コードの詳細解説
1. モデル保存の条件チェック:
if args.save_model:
この条件は、コマンドライン引数や設定ファイルから指定されたフラグ(args.save_model
)に基づいて、モデルを保存するかどうかを判断します。このフラグが真(True)の場合のみ、次のステップでモデルが保存されます。
2. 保存ファイルパスの設定:
model_path = f"runs/{run_name}/{args.exp_name}.pth"
保存するモデルのファイルパスを指定します。このパスは、実行名 (run_name
) と実験名 (exp_name
) を含むディレクトリ構造に基づいて動的に生成されます。ファイルの拡張子は .pth
で、これはPyTorchのモデルファイルで一般的に使用されます。
3. モデルの保存:
torch.save(q_network.state_dict(), model_path)
torch.save
関数を使用して、Qネットワークのパラメータ(state_dict()
で取得)を指定したパスに保存します。state_dict()
は、モデルの各層におけるパラメータ(重みとバイアス)を辞書形式で保持しており、これによりモデルの完全な状態が保存されます。
4. 保存確認のメッセージ表示:
print(f"model saved to {model_path}")
モデルの保存が完了したことをユーザーに通知するメッセージをコンソールに表示します。これは、プロセスの進行状況を追跡し、デバッグや確認のために有用です。
役割と重要性
この機能は、長時間にわたる訓練後に得られたモデルを保持し、将来的に同じモデルを再利用したり、さらに評価や微調整を行ったりするために重要です。モデルを保存することで、訓練プロセスが中断された場合にも、中断時点から再開することが可能になり、計算資源の節約にもつながります。また、モデルの性能を異なるデータセットや環境で評価する際にも、保存された状態から容易にテストを開始できます。