15 |
EOTTIとは (3) |
EOTTIの問題点2点
以下は、Tmpfdi>Teottiの場合に限ります。反対に、Tmpfdi≤Teottiの場合は必ずEOTTI中に検査・修理が含まれるためSPFとなることはないので、MPF detectedは過去記事のようにup状態となります。
PMHF式の修正が必要
SM1にVSG抑止の制約時間であるEOTTIが存在する場合は、CTMCの遷移条件が異なってきます。それにより、結果として得られるPMHF方程式が変わってきます。
CTMC遷移条件が変更⇒平均PUD微分方程式が変更⇒結果PMHF方程式が変更
図383.1 CTMC
図383.1において、IFにフォールトが発生し、かつSM1によりそのフォールトが検出された場合、かつEOTTIが車両寿命以上の場合はVSGが抑止されている期間内に修理されることが前提のため、VSGとはなりません。一方EOTTIが車両寿命未満の場合はVSG抑止がされなくなるため、SPFとなります。つまりSM1によるMPF detectedフォールトについては、カバー範囲においても(a)の遷移が発生します。MPFDIとEOTTIの性質の違い
過去記事のように、MPFDIとEOTTIは相反する時間制約であることから、相互に入れ替えることはできません。
図383.2にTmpfdi>Teottiの場合のMPFDIとEOTTIの関係を示します。MPFDIの周期は検出・修理周期です。これを固定し、EOTTIをずらして行くと、(1)~(2)まではEOTTI中に検出・修理は入らないため、この期間はミス期間(長さ=MPFDI-EOTTI)となります。一方、(3)~(4)まではEOTTI中に検出・修理が含まれるので、この期間はヒット期間(長さ=EOTTI)となります。
図383.2 ヒットミス判定
よって、Tmpfdi>Teottiの場合はミス率、ヒット率は以下のように求められます。 Pr{miss}=(1)~(2)までの時間間隔(1)~(4)までの時間間隔=Tmpfdi−TeottiTmpfdi=1−TeottiTmpfdi Pr{hit}=(3)~(4)までの時間間隔(1)~(4)までの時間間隔=TeottiTmpfdi
なお、本稿はRAMS 2027に投稿予定のため一部を秘匿していますが、論文公開後の2027年2月頃に開示予定です。
Leave a Comment