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Posts Issued in July, 2022

RAMS 2023採択へのマイルストーン

posted by sakurai on July 30, 2022 #493

表493.1はRAMS 2023正式採択までのマイルストーンであり、今後適宜更新します。

表493.1 RAMS 2023へのマイルストーン
期限 マイルストーン 状態
2022/8/1 論文、プレゼン投稿締め切り(名前、所属無し版) 投稿済
2022/9/1 第1回論文、プレゼン資料査読コメント受領
2022/?/? 改訂版論文、プレゼン投稿締め切り(名前、所属無し版)
2022/?/? 最終査読コメント受領
2022/10/10 学会出席登録締め切り 登録済
2022/10/10 最終論文、プレゼン投稿締め切り(名前、所属有り版)

プレゼン資料投稿済みとなっていますが、実際には投稿システムの不具合により、論文のみの投稿となっています。⇒投稿システムが改修されたため、プレゼン資料もあわせて投稿しました(8/3)。

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従来手法のPMHF式のまとめ

posted by sakurai on July 8, 2022 #492

PMHFの導出の前提には2通りあります。具体的には、1st SMによって検出され、VSG抑止されたフォールト(MPF detected fault)に関して、

  • MPF detected faultをlatent faultとする
  • MPF detected faultを直ちに修理する

の2通りの立場があります。規格にはMPF detected faultの処置について明確に書かれていないので、従来はLFとするとしていました。この前提に基づき2020 RAMS論文を投稿しています。

ところが、これだとLFMの定義と矛盾するので、その矛盾の解消のため、2番目の立場を採用した2022 RAMS論文(IEEE未収録)を投稿しました。

後者のまとめの記事は記事#374に書きましたが、前者をまとめていませんでしたので、以下に表を用いてまとめます。元になる表と導出法は、それぞれ表375.1及び表368.2記事#376です。

表492.1 従来のIFRモデルのPMHF式
(a)SPF (b)SPF (c)DPF (d)DPF
LAT2分離 (1KIF,RF)λIF(1KIF,RF)α(376.1) (1KIF,RF)α
(376.2)
KIF,RFKIF,detα +KIF,RF(1KIF,det)β(376.3) KIF,RFKIF,detα +KIF,RF(1KIF,det)β(376.4)
SPF/DPF統合 (1KIF,RF)λIF 2KIF,RFKIF,detα+2KIF,RF(1KIF,det)β
規格式1SM1IF (1KIF,RF)λIF+KIF,RFKIF,detα+KIF,RF(1KIF,det)β
規格式3 (1KIF,RF)λIF+2KIF,RFKIF,detα+2KIF,RF(1KIF,det)β

ただし、{α:=12λIFλSM[(1KSM,MPF)Tlifetime+KSM,MPFτ]β:=12λIFλSM[(1KMPF)Tlifetime+KMPFτ]KMPF:=KIF,MPF+KSM,MPFKIF,MPFKSM,MPF{KIF,det=1KIF,det=0,KIF,RF=1

表492.1に対して、非冗長系、冗長系のKパラメータを上記に示すとおり代入した表を表492.2及び表492.3に示します。

非冗長系

表492.2 非冗長系のPMHF式(KIF,det=1)
(a)SPF (b)SPF (c)DPF (d)DPF
LAT2分離 (1KIF,RF)λIF(1KIF,RF)α (1KIF,RF)α KIF,RFα KIF,RFα
SPF/DPF統合 (1KIF,RF)λIF 2KIF,RFα
規格式1SM1IF (1KIF,RF)λIF+KIF,RFα
規格式3 (1KIF,RF)λIF+2KIF,RFα

MPMHF,NRD=(1KIF,RF)λIF+2KIF,RFα=(1KIF,RF)λIF+KIF,RFλIFλSM[(1KSM,MPF)Tlifetime+KSM,MPFτ]

(492.1)に関しては後者の記事、#374との違いは係数2の違いとなります。

冗長系

表492.3 冗長系のPMHF式 (KIF,det=0,KIF,RF=1)
(a)SPF (b)SPF (c)DPF (d)DPF
LAT2分離 0 0 β β
SPF/DPF統合 0 2β
規格式1 β
規格式3 2β

MPMHF,RD=2β=λIFλSM[(1KMPF)Tlifetime+KMPFτ]

(492.2)に関しては後者の記事、#374との違いはありません。その理由は、冗長系においてはMPF detected faultが存在しないためです。


規格式1: 規格第1版 Part 10-8.3.3の第1式の条件。ブログの図367.1)において、IFが後にフォールトする場合=(a)SPF、(b)SPF及び(c)DPF。(d)DPFはSMが後にフォールトする場合なので対象外
規格式3: 規格第1版 Part 10-8.3.3の第3式の条件。ブログの図367.1)において、IF, SMのフォールトの順を問わない場合=(a)SPF、(b)SPF、(c)DPF及び(d)DPF。

RAMS 2022においてMPF detectedの再考に基づくPMHF式の論文発表が終了したため、秘匿部分を開示します。


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確率コントリビューション (6)

posted by sakurai on July 7, 2022 #491

ストレートフォワード

そもそもIFとSM1のコンビネーションの確率全体を求め、以下の

 ①IF⇒IF
 ②IF⇒SM1
 ③SM1⇒IF
 ④SM1⇒SM1

①~④の和から①と④を引いたのですが、各々を求められるのであれば、DPFの対象は異なるエレメントのフォールトの組み合わせなので、②と③の和で良いはずです。

従って、②のPMHFは記事#489を参照して、 MPMHF,DPF,IF⇒SM1=Pc1R{(IFSM) up/down}QIF(t)QIFSM(t)Pc2U{SM down}KIF,RF2λIFλSM[(1KDPF)Tlifetime+KDPFτ]

また③のPMHFも同様に MPMHF,DPF,SM1⇒IFKIF,RF2λIFλSM[(1KDPF)Tlifetime+KDPFτ] 従って、PMHFのDPF部分は、(491.1)及び(491.2)を加えて MPMHF,DPF=MPMHF,DPF,IF⇒SM1+MPMHF,DPF,SM1⇒IF(2λIFλSM)KIF,RF2[(1KDPF)Tlifetime+KDPFτ]KIF,RFλIFλSM[(1KDPF)Tlifetime+KDPFτ] これは過去記事で求めた、(222.9)のPMHF値のDPF項と完全に一致します。

さらに、2021年論文のようにLFMと互換性のあるPMHFを考えるのであれば、IFのMPFフォールトはレイテントにならずに直ちに修理されると考えると、DPFのケースは③のみとなります。従って、PMHFは MPMHF,DPFKIF,RF2λIFλSM[(1KDPF)Tlifetime+KDPFτ]

となります。ただし、非冗長系においてはIFのフォールトは即時修理され、レイテントとならないことからKIF,MPF=0となるので、これを代入すれば、KMPF=KSM,MPFとなり、(491.4)は、

MPMHF,DPFKIF,RF2λIFλSM[(1KSM,DPF)Tlifetime+KSM,DPFτ] となります。

なお、本稿はRAMS 2023に投稿中のため一部を秘匿していますが、論文公開後の2023年2月頃に開示予定です。RAMS 2023が終了したため、秘匿部分を開示します。

確率コントリビューションの稿 完■


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